横溝正史エッセイコレクション2 横溝正史の世界 横溝正史読本
江戸川乱歩との対談から小林信彦による聞き書き、そして生活を綴った日記まで、巨星による貴重な証言。明かされる創作活動の舞台裏!
- 定価
- 6,600円(本体 6,000円)
- 刊行
- 2022/05/24
- ISBN
- 9784760154463
- 判型
- 四六判
- ページ数
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
- シリーズ
- 横溝正史エッセイコレクション(全3巻)
内容・目次
内容
江戸川乱歩、佐野洋、有馬頼義、都筑道夫、大西赤人、石上三登志、大橋国一とのバラエティーに富んだ対談、昭和22年の生活記録「続桜日記」などで構成される『横溝正史の世界』、戦前の探偵小説界の状況を活き活きと伝える、小林信彦によるロングインタビュー「横溝正史の世界」や乱歩や安吾、高木彬光による作品評を収める『横溝正史読本』。「本陣殺人事件」「蝶々殺人事件」「八つ墓村」「獄門島」など不朽の名作が生まれ出た創作の舞台裏から、野球好き・音楽愛好家としての素顔に至るまで、縦横に語り尽される! 作家・横溝正史の創作活動の秘密に迫る一冊。
【著者紹介】
横溝正史(よこみぞ・せいし)
1902年生まれ、81年没。大正期より執筆活動を始め、雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞、以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など、金田一耕助を主人公とする傑作群で探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年には傑作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた。作品は以後も読み継がれ、新たな映像作品化も数多い。
【編者紹介】
日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』『皆川博子長篇推理コレクション』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。
目次
横溝正史の世界
七十三翁の執念
エッセイ ちかごろ想うこと
七十三歳の抵抗
善き哉、プロ野球
私たちの結婚式
「本陣殺人事件」の封切を前にして
「本陣殺人事件」映画化
奪われた旅の愉しみ
私の一九七五年
クリスティと私
甦る青春の日々
書かでもの記
座談会 愉しき哉、探偵小説
「探偵小説」対談会 VS江戸川乱歩
野球 このスリルとミステリイ VS佐野洋 有馬頼義
金田一耕助VSコロンボ警部 VS石上三登志
歌手が来りて推理小説を語る VS大橋国一
探偵小説の阿修羅として VS大西赤人
われら華麗なる探偵貴族 VS都筑道夫
日記 私の闘いの記録
続桜日記(昭和二十二年度)
※
無題
解説 横溝正史の人と作品 中島河太郎
あとがき 横溝正史
横溝正史読本
序にかえて 横溝正史
横溝正史の秘密 横溝正史 小林信彦
第一部「新青年」編集長時代から喀血まで
第二部 自作を語る
第三部 同時代作家の回想
第四部 クリスティーの死と英米の作家たち
資料1 探偵茶話
困った事
プシューダニム
ディクタフォーン
三つの探偵トリオ
クイーンの大手品
忠臣蔵とカー
クリスチー礼讃
資料2 作品評
「本陣殺人事件」を評す 江戸川乱歩
「蝶々殺人事件」について(「推理小説論」) 坂口安吾
「獄門島」について 高木彬光
日記(昭和四十年)
昭和四十年の日記について 横溝正史
日記
あとがきにかえて 小林信彦
編者解説 日下三蔵