柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

新井素子SF&ファンタジーコレクション2 扉を開けて 二分割幽霊綺譚

SF・ファンタジーの歴史を塗り替え、同時代・後進のクリエイターたちに大きな影響を与え続ける初期代表作集成、シリーズ第2弾!

定価
2,970円(本体 2,700円)
刊行
2019/09/24
ISBN
9784760151578
判型
四六判
ページ数

内容・目次

内容

ある日突然異世界に飛び込んだ、三人の若き男女たちの縦横無尽の活躍に胸躍るファンタジーアドベンチャー『扉を開けて』、一癖も二癖もある住人ばかりが居住する第13あかねマンションの地下で繰り広げられる奇妙な戦いを描く『二分割幽霊綺譚』――コミカルな筆致の中にも、歴史や宇宙における「人間」の存在の意義について鋭い問いを投げかける二つの傑作長篇!
また、『扉を開けて』の主人公三人によるスピンオフ短篇「斉木杳の憂鬱」を単行本初収録。巻末付録として著者自身のエッセイやインタビュー、さらに対談や新井素子論を収めるとともに、第1巻同様、単行本・文庫本など刊行の度に書かれた「著者あとがき」をすべて収録。かつてのファンから新しい読者までを満足させる、新井素子の魅力満載のシリーズ第2弾!



著者紹介


新井素子(あらい・もとこ)
1960年東京都生まれ。立教大学文学部ドイツ文学科卒業。都立高校二年在学中の77年、「あたしの中の……」が、星新一氏の絶賛を浴び、第一回奇想天外SF新人賞佳作に入選、作家デビュー。その新鮮な文体は当時の文芸界に衝撃を与え、後進の作家たちに多大な影響を与えた。81年「グリーン・レクイエム」、82年「ネプチューン」で二年連続の星雲賞日本短篇部門を受賞。99年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞を受賞。『星へ行く船』『おしまいの日』『ハッピー・バースデイ』『イン・ザ・ヘブン』『未来へ……』『この橋をわたって』などの小説の他、エッセイ集も多数あり、近年は囲碁エッセイ『素子の碁 サルスベリがとまらない』が話題に。作家生活四十年を超えて今なお、旺盛な執筆活動で読者からの絶大な支持を受け続けている。


 


編者紹介


日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』『横溝正史ミステリ短篇コレクション』『由利・三津木探偵小説集成』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。


目次

扉を開けて

斉木杳の憂鬱

二分割幽霊綺譚


付録① 関連資料

 二分割千円札綺譚(エッセイ) 新井素子

 二分割素子綺譚(インタビュー) イラスト・くりた陸

 スペシャル・トーク(対談) 出崎哲×新井素子

 扉を開けて、目を開けて(評論) 山本弘

 新井素子インタビュー 聞き手・星敬

付録② 既刊全あとがき

編者解説 日下三蔵