戦時グラフ雑誌集成 第1回配本 大阪毎日新聞社・東京日日新聞社発行
満洲事変前夜からアジア太平洋戦争末期まで、内地国民に戦争の現況を伝えたグラフ雑誌を復刻!
- 定価
- 330,000円(本体 300,000円)
- 刊行
- 2019/03/25
- ISBN
- 9784760151059
- 判型
- B4
- ページ数
- 2,488
- ジャンル
- 資料集・史料集・地図
内容・目次
内容
本資料集は、大阪毎日新聞社・東京日日新聞社(のち毎日新聞社に統合)が昭和戦前期に発行した戦争・軍事関係グラフ誌計8誌を、全2回配本で復刻するものである。
戦争は、メディア史的には昔も今も国民の関心を呼ぶ一大イベントであるが、日清戦争以降、写真は内地の国民に戦地の状況を伝える媒体となっていた。1923年の関東大震災を機に写真報道の量は飛躍的に増大し、大阪毎日新聞社・東京日日新聞社も1927年以降『陸軍特別大演習画報』『済南事変画報』『防空演習画報』『満洲事変画報』『熱河討伐画報』と発行した。そして1937年に始まった日中戦争の下、『北支事変画報』『支那事変画報』『大東亜戦争画報』と題名を変えながら、通巻140輯にわたり外地の戦況を毎月欠かさず報じ続けた。
いずれも、紙面一杯に大胆なレイアウトで配置された写真が、文字では伝えきれない戦地の日常、戦場の現実、あるいは日本軍によるプロパガンダの実態も含めて雄弁に物語る、第一級のビジュアル歴史資料である。
戦災などで資料が残っておらず、大新聞社の刊行物でありながら、これまで揃いで所蔵する大学・研究機関は存在しなかった。戦後刊行された毎日新聞社史にも関連した記述がほとんどない希少性の高い資料であったが、解説者の長年にわたる収集により、このたびようやく全号を集成することが可能となった。
写真を中心とした誌面であるため、戦争を知らない世代への教育資料として、また戦争経験者はもちろん一般の読者から学生、研究者まで、今後の平和研究・学術研究に幅広い活用が期待できる。
《本資料集の特長》
?1923年から1945年にかけて大阪毎日新聞社・東京日日新聞社が発行したグラフ雑誌8誌を全2回配本で復刻。通覧することで、満洲事変前夜からアジア太平洋戦争の末期に至るまでの経過を時系列で追うことが可能となる。
?外地の戦況や日常風景を比較的冷静に伝えた写真報道の記録として、さまざまなテーマを読み取ることのできる歴史資料であり、幅広い研究に活用が期待される。
?写真というメディアのもつ特性を存分に発揮した誌面レイアウト。戦争の実像を知るうえでも示唆に富み、学習の素材としても大いに利用できる。
?第1回配本の別冊にて第一人者による解説を掲載する。
★内容を紹介したパンフレットがこちらよりダウンロードできます。
目次
【第1巻】
『陸軍特別大演習画報』(1927年12月)、『済南事変画報』(1928年5月)、『防空演習画報』(1928年7月)、『満洲事変画報』(第1~4輯/1931年12月~1932年4月)、『熱河討伐画報』(1933年3月)
【第2巻】
『北支事変画報』(第1~3輯/1937年8月~9月)、『支那事変画報』(第4~13輯/1937年9月~12月)
【第3巻】
『支那事変画報』(第14~25輯/1938年1月~4月)
【第4巻】
『支那事変画報』(第26~37輯/1938年5月~8月)
【第5巻】
『支那事変画報』(第38~51輯/1938年9月~1939年1月)
【第6巻】
『支那事変画報』(第52~65輯/1939年2月~8月)
【付録】
別冊解説(一ノ瀬俊也)