ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく
犯人は、ベートーヴェンの秘書シンドラー。音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」の全貌に迫るノンフィクション!
- 定価
- 1,870円(本体 1,700円)
- 刊行
- 2018/10/05
- ISBN
- 9784760150236
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 320
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
★『ベートーヴェン捏造』ピアノコンサート開催!
詳細・予約は、イベントンより→https://eventon.jp/15640/
【メディア掲載】
新聞
・「中日/東京新聞」 2018年10月28日付朝刊 /三品信氏(中日新聞文化部記者)
・「共同通信」2018年11月24日以降地方紙配信/江川紹子氏(ジャーナリスト)
・「読売新聞」2018年11月25日付朝刊/宮部みゆき氏(作家)
・「日本経済新聞」2018年12月8日付朝刊
雑誌
・「週刊現代」2018年11月17日号
・「週刊文春」2018年11月22日号
・「小説すばる」2018年12月号/栗原裕一郎氏(評論家)
・「音楽の友」2018年12月号/小沼純一氏(音楽・文芸批評家、早稲田大学文学学術院教授)
・「モーストリー・クラシック」2019年1月号/澤谷夏樹氏(音楽評論家)
・「週刊ポスト」2018年12月3日号/井上章一氏(国際日本文化研究センター教授)
・「ぴあクラシック」Vol.49 2018/19冬/橘ララら氏(ライター)
★本作に登場する音楽作品を、音楽ストリーミングサービスSpotifyのプレイリストでお聴きいただけます。
プレイリストはこちら
プレイリストひとこと解説は、こちら
『ベートーヴェン捏造』サウンドトラック(Spotifyプレイリスト)
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【推薦のことば】
19世紀のポスト・トゥルース。暴走する天才崇拝者が問いかける。
「あなたは本当に事実だけで満足できるのか?」―――高原英理
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【概要】
「運命」は、つくれる。
犯人は、誰よりもベートーヴェンに忠義を尽くした男だった──
音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」の全貌に迫る歴史ノンフィクション。
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【イントロダクション】
「事件」が発覚したのは、1977年――ベートーヴェン没後150年のアニヴァーサリー・イヤー。
震源地は、東ドイツの人民議会会議場で開催された「国際ベートーヴェン学会」。
ふたりの女性研究者が、ベートーヴェンの「会話帳」――聴覚を失ったベートーヴェンがコミュニケーションを取るために使っていた筆談用のノート――に関する衝撃的な発表を行った。
会話帳に、ベートーヴェンの死後、故意に言葉が書き足されている形跡を発見したという。
犯人は、ベートーヴェンの秘書、アントン・フェリックス・シンドラー。
ベートーヴェンにもっとも献身的に仕えた「無給の秘書」として知られた人物である。
ベートーヴェン亡きあとは全部で3バージョンの伝記を書き、後年の──あるいは現代における「楽聖べートーヴェン」のパブリックイメージに大きな影響を及ぼしていた。
たとえば、ベートーヴェンが『交響曲第5番』冒頭の「ジャジャジャジャーン」というモチーフについて「運命はこのように扉を叩くのだ」と述べたという有名なエピソードは、シンドラーの伝記を介して世に広められたものだ。
そんな人物が、会話帳の改竄に手を染めていたとなれば。
それはベートーヴェン像の崩壊に等しかった。
以降、シンドラーは音楽史上最悪のペテン師として、研究者や音楽ファンから袋叩きに遭うことになる。
だが、彼をいたずらに非難することは本当に正しいのだろうか。
シンドラーのまなざしに憑依する──つまりは「犯人目線」で事件の全貌を追うことによって、いまいちど、彼が「嘘」をついた真の動機を明らかにすべきなのではないだろうか。
生い立ち、学生時代の行状、ベートーヴェンとの関係。
ベートーヴェンの死後、会話帳改竄に至るまでの経緯。
罪を犯したあと、どうやってそれを隠しとおしたのか。
そして、100年以上にわたってどのように人びとをだまし続けたか。
それらを知らずして、音楽史上最大のスキャンダル「会話帳改竄事件」の真相に迫ることはできない。
音楽史上最悪のペテン師を召喚し、彼が見た19世紀の音楽業界を描き起こす前代未聞の歴史ノンフィクション
――ここに開幕。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【目次】
序曲 発覚
おもな登場人物
第一幕 現実
第一場 世界のどこにでもあるド田舎
第二場 会議は踊る、されど捕まる
第三場 虫けらはフロイデを歌えるか
第四場 盗人疑惑をかけられて
第五場 鳴りやまぬ喝采
間奏曲 そして本当に盗人になった
バックステージⅠ 二百年前のSNS―会話帳から見える日常生活―
第二幕 嘘
第一場 騙るに堕ちる
第二場 プロデューサーズ・バトル
第三場 嘘vs嘘の抗争
第四場 最後の刺客
バックステージⅡ メイキング・オブ・『ベートーヴェン捏造』―現実と?のオセロ・ゲーム―
終曲 未来
あとがき
目次
序曲 発覚
おもな登場人物
第一幕 現実
第一場 世界のどこにでもあるド田舎
第二場 会議は踊る、されど捕まる
第三場 虫けらはフロイデを歌えるか
第四場 盗人疑惑をかけられて
第五場 鳴りやまぬ喝采
間奏曲 そして本当に盗人になった
バックステージⅠ 二百年前のSNS―会話帳から見える日常生活―
第二幕 嘘
第一場 騙るに堕ちる
第二場 プロデューサーズ・バトル
第三場 嘘vs嘘の抗争
第四場 最後の刺客
バックステージⅡ メイキング・オブ・『ベートーヴェン捏造』―現実と?のオセロ・ゲーム―
終曲 未来
あとがき