江戸のなかの日本、日本のなかの江戸 価値観・アイデンティティ・平等の視点から
日本史研究における世界最高峰の学者たちによる、刺激的な論議。私たちのアイデンティティと情念の根源を、多様な視点から追求する。
- 定価
- 5,280円(本体 4,800円)
- 刊行
- 2016/11/24
- ISBN
- 9784760147595
- 判型
- A5
- ページ数
- 420
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
目次
日本の読者のための序
第1章 十八世紀と十九世紀の価値観・アイデンティティ・平等について
(ピーター・ノスコ&ジェームス・E・ケテラー)
第1部 実践の中の価値観
第2章 トビウオが跳ねるのを待ちながら――江戸の人々が実践した価値観と個性を再訪する(池上英子)
第3章 賢兄愚弟――平田派に見る兄弟間の競争(アン・ウォルソール)
第4章 悪ガキであること――江戸時代の子供たちの反抗の倫理(W・パック・ ブレッカー)
第2部 アイデンティティの構築
第5章 近世における個性と集団的アイデンティティの同時発生(ピーター・ノスコ)
第6章 ある平田派国学者の再生――鶴舎有節と『加賀鍋』日誌(藤原義天恩)
第7章 新たな文化、新たなアイデンティティ――十九世紀に沖縄人・日本人になるということ(グレゴリー・スミッツ)
第3部 エロスの情緒性とパロディ
第8章 エロスの情緒性を求めて江戸へ(ジェームス・E・ケテラー)
第9章 「性」と「聖」とを繋ぐ笑い――パロディ繚乱の江戸文化(小島康敬)
第4部 平等と近代性
第10章 近代日本の奔放なる起源――万亭応賀と福澤諭吉(M・ウィリアム・スティール)
第11章 花盛りの物語――大江卓、神戸、そして明治「奴隷解放」の背景(ダニエル・V・ボッツマン)
第12章 関係的同一性から種的同一性へ――平等と國體(ナショナリティ)について(酒井直樹)
第13章 エピローグ:いかにして近世日本を研究するか――近代の「想像/創造」論を超えて(磯前順一)
公私混同のスヽメ――訳者あとがき