ネゴシエイター 人質救出への心理戦
声で人質を奪還する男、その心理戦の全貌
- 定価
- 2,420円(本体 2,200円)
- 刊行
- 2012/06/01
- ISBN
- 9784760141371
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 384
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
アメリカの海外派兵や、多国籍企業の南米・アジア進出によって年々増加する身代金目的の誘拐事件。人質救出のカギを握るのは、警察や保険会社から依頼を受け、犯人と直接対話をし、取引をする「人質交渉人」と呼ばれるプロたちだ。凶悪犯とは電話線一本でつながっているだけというあやうい綱渡り。ぎりぎりの状況で交渉を見事に成功させるチームプレーとその技術を、交渉人自らが明かしたノンフィクション。
主なクライアントは警察、多国籍企業、個人など多岐に渡る。著者ベン・ロペスは、人質をとって金銭を要求する相手から、人質を取り返すため、世界中を駆け回る。そのためには、現地の協力者を含めた特別チームを統率する力、粘り強い交渉力、そして何よりも相手の心理を先読みする力が必要だ。過激派の宗教者、金銭目当ての犯罪者、そして追い詰められたテロリストなど、様々な人物を相手に、解決策を巧みに引き出していく過程が鮮やかに描かれる。一進一退のときにも、自分たちの方法が正しいと信じてひたすら待つ。彼らの武器は拳銃やライフルではなく、心を読む力、交渉術だ。依頼人に最後まで付き添い、決してあきらめない、そんな著者が自らの技を克明に描く。
目次
緒言身代金目的の誘拐事件の実相
第一部 エンド・ゲーム
第二部 ビジネス
第三部 降下地域
第四部 新しい波
第五部 不和
第六部 海賊たち
解説 松坂健