柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

季刊 東北学 [第2期・第29号(2011年秋)]

特集 《東北の海―東日本大震災(2)》

定価
2,096円(本体 1,905円)
刊行
2011/11/01
ISBN
9784760140763
判型
A5
ページ数
320

内容・目次

内容

海と共にあることに幸せを見いだそうとしてきた人びとは、いかなる海をも引き受ける。それは生きて行く場、生かされることを許された場としての海であろう。今回の特集は、前号に引き続き、東日本大震災の第二弾、東北の海に生きてきた人びと、彼らの生活や心を育んできた歴史や文化を特集する。海を引き受け、自然を引き受けてその場所に生きて行こうとする人びとの明日を考える。特集 《東北の海―東日本大震災(2)》


目次

座談会 三陸の海、歴史と風土そして復興浦々の漁民たちの暮らしとネットワーク  森本孝・川島秀一・田口洋美


論考

・浸水線に祀られるもの 被災漁村を歩く① 川島秀一

・復興と海縁ネットワーク 野地恒有

・浜下りと大震災 佐々木長生

・津波伝承論ノート 若狭湾沿岸の歴史津波について 金田久璋

・捨て場から探る縄文時代の漁撈活動 大田原(川口)潤

・宮古島の縄文文化に学び震災復興を考える 岡村道雄

・中世東国における大地震の発生と戦乱の勃発 峰岸純夫

・慶長大津波と震災復興 蛯名裕一

・明治三陸津波における義捐金と寄贈品 竹原万雄

・「思い出の風景」から考える被災地復興 廣瀬俊介


エッセイ 

・集落の歴史を包む海と山、そこに在る家 中村只悟

・野蒜幻燈 西脇千瀬

・「地域の力」と緊急支援 震災の現場で感じたこと 佐藤稔


個別論考

・ラオス北部村落の景観と農民 ルアンバパン県コクナン村 原田信男


連載

・安渓貴子・安渓遊地「島からのことづて」

・野本寛一「民俗学の眼」

・稲垣尚友「東シナ海の古層」

・高光敏「済州島の民俗」

・李 恵燕「モノからみる韓国」

・木村 文「アジアの風の中で」

・金 利恵「あの頃のこと」

・内藤正敏「写真曼陀羅」