柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

季刊 東北学 [第2期・第9号(2006秋)] 特集〈家畜とペット〉

大量に殺されてゆく家畜、ペットに依存する社会

定価
2,096円(本体 1,905円)
刊行
2006/11/01
ISBN
4760130675
判型
A5
ページ数
200

内容・目次

内容

過熱するペット・ブーム。捨てられた動物が野生化し、生態系を乱す事態が生じている。さらに、BSEや鳥インフルエンザ問題では、動物たちの命が大量に「処理」されている。新たな状況を迎えつつある動物と人との関係を検証し、その将来像を探る。


目次

座談会:人間は動物とどのように関わるのか    ――大量に殺されてゆく家畜、ペットに依存する社会を背景に

              林 良博・黒田恭史・六車由実


特集:家畜とペット

  〈論考〉

  失われる動物体験 求められるふれあい――動物園の社会的役割について(大丸秀士)

  現代韓国犬事情――ポシン文化とペット文化の相克と共存(土佐昌樹)

  ペット殺しと動物殺し(中村生雄)

  ペットの死後に見えてくるもの――現代日本におけるペット供養(佐藤千尋)

  動物実験の問題とは何か――科学・技術サイドからの考察(大上泰弘)

  動物をめぐる法文化――日欧比較の視点から(青木人志)

  アニマルウェルフェア――家畜と人との関係の再構築(佐藤衆介)

  ヨーロッパで犬になるほうが幸せ?!――気づきの自覚を促す文化的背景について(齋藤かおる)

  ドメスティケイションとその関連諸概念――整理と注釈(松井 健)

  沖縄における家畜の供犠――〈シマクサラシ儀礼〉をめぐって(宮平盛晃)

  シベリアの牧畜民とトナカイ(吉田 睦)

  動物と共に生きる喜び――ベジタリアンの動物との関わりについて(鶴田 静)

  共生という至難業――現代文学から動物環境を考える(高橋龍夫)

  いけにえの祭の行方――家族経営の牧畜民と家畜との共存(六車由実)

                      

   〈エッセイ〉

  「馬」について(佐藤忠男)

  闇の中の安らぎ(野添憲治)


連載:

 日本民間信仰史研究序説⑥ 翁と翁舞の原像(谷川健一)

済州島の民俗⑨ 牛飼育とパリョンについて――生業民俗論②(高 光敏 (李 恵燕・訳))

 鉄よ!⑬ 鉄よ!蝦夷の天地①――日本近代製鉄の父・大島高任(橋本克彦)

 ラオス 山からの伝言⑨ トラ檻とネズミとり(安井清子)

 

東北学の窓:

 食育をめぐって――食育基本法と食育推進基本計画(時評)(原田信男)

 気候科学の発達に見る気候大変動と人類史(書評)(佐藤宏之)

 新たな段階に突入した日本の自然(書評)(宇仁義和)

歴史研究の楽屋裏を紹介(書評)(白水 智)

複雑かつ単純な構造の芸術論集(書評)(後々田寿徳)

 

口絵:グレートジャーニー[人と文化の間⑨]

   羊と山羊(関根吉晴)


    執筆者一覧

    編集後記

    東北文化研究会からのお知らせ・出版物案内