柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

季刊 東北学 [第2期・第6号(2006冬)] 特集〈地域学のいま〉

ひとつの日本から、いくつもの日本へ…

定価
2,096円(本体 1,905円)
刊行
2006/02/01
ISBN
4760128727
判型
A5
ページ数
200

内容・目次

内容

1999年山形の地よりその産声を上げ、「汝の立つ所を深く掘れ、そこに泉あり」(伊波普猷)を座右の銘に、従来の地域学に革新をもたらしてきた「東北学」。それから5年、今や全アジアに張り巡らされた地下水脈が、新しい装いとともにその姿をあらわすときがやって来ました。今回の特集は、地域学のいま。創刊2年目に入り、ますます企画・内容が充実する、「地域」に対象が限定されない画期的<地域誌>。


目次

座談会:地域を生きる思想――どこを魂の帰る場所と考えるか           内山 節・赤坂憲雄・田口洋美


特集:地域学のいま

  〈インタビュー〉

 地域を開くアートの祭り――越後妻有の〈大地の芸術祭〉から(北川フラム(森 繁哉))


  〈論考〉

 地域学とは何か――その思想と方法(中路正恒)

 地元学をめぐって(結城登美雄)

 地域学・地元学の現状と展望――その分類学的考察(廣瀬隆人)

 沖縄学の歴史と現在――伊波普猷以後の素描(田場 由美雄)

 横浜学と地域学――二十年間の小さな歩みを通して(鈴木 隆)

 スローフードの展開――地域と食のネットワーク活動として(金丸弘美)

  

  ○地域学・地域誌マップ

 おびひろ農業塾・江差地域大学・津軽学・盛岡学・遠野物語研究所・金山タイム・戸沢地域学・西村山地域史研究会・村山学・山形学・上山ゆうがく塾・小国高等学校・仙台学・会津学・いわき地域学會・通船川栗ノ木川ルネッサンス・坂井輪地域学研究会・一郷一学・江戸東京フォーラム・「横浜学」を考える会・山梨学講座・やまなし学研究・須坂学・信州須坂町並みの会・清見潟大学塾・とはなにか学舎・丹波学・寝屋川市自然を学ぶ会・阪神学・淡路デザイン会議・播磨学・出雲国まほろばガイドの会・阿波学・遍路学・えひめ地域学・岡垣歴史文化研究会・長崎学


  〈エッセイ〉

 東北と将棋――荘内三郡将棋番附(増川宏一)

 少産化時代を迎えて(古田隆彦)


連載:

 日本民間信仰史研究序説③ 葛城の山人文化と役行者(谷川健一)

 内藤湖南への旅⑪ ふたたび『支那論』に戻って――中国はどこへゆくのか(粕谷一希) 

 済州島の民俗⑥ パグムジ・オルム――牛の越冬飼料に関する民俗の一面(高 光敏(李 恵燕・訳))

 風土の旅人たち⑥ 岡本太郎/沖縄、ひとつの恋のような(下)(赤坂憲雄)

 鉄よ!⑩ 鉄よ!領民皆兵論①――日本近代製鉄の父・大島高任(橋本克彦)

 ラオス 山からの伝言⑥ モンのお正月(安井清子)

 

東北学の窓:

 With ペット墓をとおして見えてくるもの(時評)(中村生雄)

 宮本常一の膨大な仕事の再評価(書評)(佐藤宏之)


口絵:グレートジャーニー[人と文化の間⑥]

   シベリアはトナカイの賜物(関根吉晴)


読者から:「娘身売り」への批判に答える(森 繁哉)

     大場喜代司さんからの手紙(谷川健一)


    執筆者一覧

    編集後記

    東北文化研究会からのお知らせ・出版物案内