脳の中の小さな神々
刺激に満ちた脳内ミステリーの世界へ
- 定価
- 1,760円(本体 1,600円)
- 刊行
- 2004/06/01
- ISBN
- 4760125728
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 272
- ジャンル
- 自然科学・建築
内容・目次
内容
なぜ、脳は世界をいきいきとした質感を持ってとらえ、世界という視野を獲得できるのか。一切を生み出す脳ニューロン活動の秘密を、新しい視点から初めて語る。脳研究の隘路を打破する気鋭の脳科学者の最新刊。
【著者/聞き手略歴】
茂木健一郎 Kenichiro Mogi
ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院客員助教授、東京芸術大学非常勤講師。
1962年東京生まれ。東京大学理学部・法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。著書に『脳とクオリア』日経サイエンス社、『心を生みだす脳のシステム』NHK出版、『意識とはなにか–<私>を生成する脳』筑摩書房、『スルメを見てイカがわかるか!』角川書店(養老孟司との共著)、などがある。
専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究し、ソニーのQUALIAプロジェクト・コンセプターとしての活動も行っている。
歌田明弘 Akihiro Utada
ノンフィクション作家、ライター。
1958年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。青土社の『ユリイカ』編集長を経て独立、メディア論や表現論から現代社会論まで幅広く執筆。インタビューも数多くこなし、硬軟使い分けるそのスタイルにはすでに定評がある。著書に、『マルチメディアの巨人』ジャストシステム、『本の未来はどうなるか』中央公論新社、『インターネットは未来を変えるか?』アスキー、『「ネットの未来」探検ガイド 』岩波書店、など多数。
目次
はじめに――茂木健一郎講義の前に 「暗黒大陸の研究者」と「ブルドーザーの研究者」
第1日目講義 脳を見張っているのは誰だ?
第2日目講義 「あ、ぼくも食べたい」と思ったサル
第3日目講義 人間はゾンビでもまったくかまわない!?
第4日目講義 隣しか見えないはずの「神経細胞くん」になぜかとてつもない能力が宿り
第5日目講義 動物に意識はあるか?
第6日目講義 脳全体を見ている「誰か」を気づかせるもの
第7日目講義 想像の少女が現実に見えるとき
第8日目講義 科学革命はいかにして起こるか
第9日目講義 人間とゾンビとの距離
第10日目講義 知性の本質は渋谷でナンパすることにある?
第11日目講義 ありふれた脳の働きのなかに飛んでいる想像力の芽がある
第12日目講義 脳内物質で揺れ動く心
第13日目講義 人間の脳は不確定性に対処するためにできた
特別講義 脳に棲む小さな神
あとがきに代えて――歌田明弘