はじめてのデモクラシー講義
いまどきの学生に捧げる新しい教科書
- 定価
- 1,760円(本体 1,600円)
- 刊行
- 2003/09/01
- ISBN
- 4760124063
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 272
- ジャンル
- 政治・経済・社会・教育・民族
内容・目次
内容
「先生、僕たちにもわかるように説明してください…」ひと昔前にはありえなかった要望に毎年頭を抱える政治学徒・岡田。そんな彼が試行錯誤の末にたどり着いた《レベルを落とさずに、日本政治の根幹であるデモクラシーを伝えるテキスト》がついに完成。もう、「つまらない」「関係ない」とは言わせません。
目次
この本はひとつのギャンブルである――まえがきに代えて
前期講座 デモクラシーが嫌いな市民の歴史
オリエンテーション 自分たちの呼び方・呼ばれ方/こうありたいという欲望/言葉の運命はそれを使う者が決める
第1講 デモスと呼ばれた人々
デモス+クラティア=デモクラシー/出入りの自由・不自由
第2講 市民という言葉の始まり
中世自由(自治)都市に生まれた市民/自由都市、堺の十人衆/絶対主義近代国家の性格/近代国家の市民階級/君主にとって不可欠な金づる/君主への不満と市民革命
第3講 市民に出された宿題
教会の没落と市民の立場/社会契約論という理論武装/政府はろくでなしであるという原則
第4講 市民社会の対抗原理
独自の原理としての公共性/市民社会のセンス
第5講 金持ち市民と貧乏労働者
特権階級としての市民/4番目の労働者階級/労働者階級の反抗策/平等を目指す大衆社会へ
第6講 面倒をみる国家の登場
大衆が変える政府の役割/肥大する福祉国家の登場/国家ナショナリズムの暴走:第一次世界大戦という不幸/手放された市民社会の公共性/大衆国家の行き着いたところ:ファシズム/もうひとつの道筋:スターリニズム/二つの悲劇に相通じるもの
第7講 アメリカという特殊な大衆社会
ファシズムからの解放者/社会の発展が国家に先行/階級なき平等な社会/国家ナショナリズムの暴走を防ぐ仕組み/政府は小さく弱く分散しているほうが良い/世界一豊かな大衆社会/豊かな大衆社会の危険
後期講義 僕たちは市民なのだろうか?
第8講 日本国民と日本の市民(Shimin)
日本の知識人が憧れた市民社会/アメリカは自由で平等だから強かった/まわりは腹を減らした国民ばかり/しょせんは「市民」と冷ややかなマルクス主義者/国民という呼び名とその起源/明治政府による国民の創造/日本国民がなめられた日露戦争/日本国憲法の誤訳/国民という呼び名の持つ力/愛国者という意識/60年安保闘争が生んだ市民/なぜ安保闘争が盛り上がったのか/声なき声の会/「市民のみなさん!」/自前の市民像:裸の人間/自前の市民像:意味付けされない人たち
第9講 豊かなニッポン株式会社
戦後復興という背景/高度経済成長の季節/社会主義政党の存在理由/豊かになる日本の労働者/胡坐をかく社会主義政党の衰退/お国に先導される社会/総動員体制が生んだ高度成長/ニッポン株式会社方式の功罪
第10講 僕たちの様々な呼び名
行政区分としての市民/住民:生活者としての立場/人民・大衆・庶民/鳩山VS中曽根:市民・庶民論争/平準化と大衆の意味の変化/管理社会化とエリートの没落/国民:すべてを吸収する天蓋
第11講 僕たちの成熟と未成熟
現代にも息づく市民精神/もう一つの市民精神:国家のために死ねるか/ポリスは小さな共同体だった/僕たちの未成熟/僕たちの成熟
第12講 市民以前の原則:デモクラシー
市民という言葉の棚上げ/デモクラシーの最もシンプルな意味/政治的ⅡⅤ民主主義者的/再びデモスという呼び名について
おわりに
あとがき