柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

さまよえる英霊たち 国のみたま、家のほとけ

をぢさん、あなたが僕らの手本です……

定価
2,420円(本体 2,200円)
刊行
2002/07/01
ISBN
4760122613
判型
四六判
ページ数
260
ジャンル
歴史・地理

内容・目次

内容

日本近代が国に殉じた人々を語る語彙として、「英霊」は発明された。「英霊」が国家と「国民」との共犯関係のなかでどのように現実性を帯びていったかを問い、生死をめぐる近代的世界観のありようを内側から照らし出す執念の論考。九州草莽の民俗学者田中丸は2000年に急逝したが、彼の「正面突破の民俗学」は柳田の「祖霊神学」をもゆるがす。気鋭の研究者による研究展望を付す。著者撮影写真約200枚収録。


目次

壱▼「英霊」の発見/英霊供養/嗚呼警神 弐▼靖国神社をめぐって(靖国神社臨時大祭記念冩真帖/鎮霊の儀を拝して/各県護国神社への賊軍合祀)/国と民俗行事(初詣で/端午節句と海軍記念日)/英霊祭祀の周辺(墓碑・位牌・戒名/顕彰碑/弔いあげ/遺族年金と弔慰金)/語られる英霊(妹たちの力/死の伝えられ方・語られ方/「死に甲斐」の形成と死後顕彰)/民俗学徒として(イエの霊、クニの霊/結構なご趣味/英霊と国殤) 参▼顕彰と賛美の「ことば」(解説 重信幸彦)/宗教の近代(解説 関一敏)