英霊 創られた世界大戦の記憶
戦没兵士顕影問題の是非を根底から問う
- 定価
- 4,180円(本体 3,800円)
- 刊行
- 2002/05/01
- ISBN
- 4760122176
- 判型
- A5
- ページ数
- 276
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
第一次大戦敗戦国ドイツを中心に、戦争の記憶が神話化されるメカニズムを暴き出した古典的名著。市民的価値観が「英霊祭祀」を創出していくプロセスを跡づけ、われわれが「戦後」を生き続ける限り直面するアポリアを解き明かす。靖国参拝問題を読み解くために必読の一冊。
目次
謝辞第一章 序――新型戦争
第一部 諸前提
第二章 戦争の義勇兵
1 フランス革命戦争からドイツ解放戦争へ
2 ギリシア独立戦争
第三章 神話の創作一具体的な死のシンボル
第二部 第一次世界大戦
第四章 青年と戦争体験
第五章 英霊の祭祀
1 義勇兵が象徴するもの
2 埋葬地の設計
3 無名戦士の墓
4 戦争モニュメント
第六章 自然の横領
1 自然が覆い隠すもの
2 山・登山家・高潔さ
3 空・パイロット・騎士道精神
第七章 平凡化の過程
1 玩具・絵はがき・子供たち
2 演劇・映画・観光旅行
第三部 戦後
第八章 ドイツ政治の野蛮化
第九章 戦争の継続
1 「新しい人間」
2 スペイン内戦と義勇兵
3 平和主義の挫折
筆十章 第二次大戦、神話、戦後
1 第二次大戦で変化したもの
2 英霊祭祀の衰退
3 顕彰から警告へ
訳者解題
年表
原註
人名索引