柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

専制国家史論 中国史から世界史へ

定価
3,080円(本体 2,800円)
刊行
1998/04/01
ISBN
476011632X
判型
ページ数
288
ジャンル
歴史・地理

内容・目次

内容

世界統合への接近は,従来の社会の団体的な性格を急速に解体しつつある。団体性をもたない社会と意思決定の集中した巨大な政治統合は,実は専制政治の指標であった。春秋戦国期を通じてつくりあげられてきた中国専制体制の内実を追跡し,現代社会の行手を暗示する意欲作。


目次

第1章 専制国家認識の系譜 第1節 中国における専制国家の発見

 第2節 中国における専制国家の形成

 第3節 戦後日本の研究動向

第2章 専制国家と封建社会

 第1節 中国社会と日本社会

 第2節 権力の編成形態

第3章 専制国家の形成

 第1節 前国家社会の発展理論

 第2節 中国専制国家の形成

 第3節 古典古代国家と日本古代国家の形成

 第4節 国家段階の位置

第4章 封建社会と専制国家の発展

 第1節 日本封建制の形成と発展

 第2節 専制国家発展のメカニズムと諸段階

第5章 近代への移行―その1 経済

 第1節 社会類型と経済発展

 第2節 中国社会の経済形態

 第3節 中国における資本主義の形成

第6章 近代への移行―その2 政治

 第1節 日本封建社会の成熟と近代国家への移行

 第2節 中国における近代移行の社会的前提

 第3節 中国における近代的統合の形成過程

終章 世界統合と社会