日本中世史像の形成 研究と教育の狭間
- 定価
- 4,058円(本体 3,689円)
- 刊行
- 1993/10/01
- ISBN
- 4760110135
- 判型
- ページ数
- 304
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
「ゆたかな中世史像」を追求しアカデミズムの成果を教育現場での実践に生かすことを生涯の課題としながら急逝した著者の業績を集大成。日本中世史像形成の課題に挑み歴史教育における中世史像形成を明らかにした。
目次
序にかえて………………………………………………………………………今江廣道第1部 日本中世史像形成の課題
日本中世社会像をどう明らかにすべきか
―大山喬平著『日本中世農村史の研究』とその批判にふれて
寛正4年の備中国新見庄地頭方政所焼打事件について
寛正年間の備中国新見庄地頭方政所焼打事件について
寛正年間における備中国新見庄―備中の土一揆補考
『愚管抄』の成立年代に関する考察
ゆたかな中世史像をもとめて
戦争と民衆―南北朝内乱期を中心に
歴史学のタブー―南北朝時代はどう研究評価されてきたか
「南朝正統論」の深層部
坂田報告「定時制教育と民衆史研究」をめぐって
中世民衆史の方法をめぐって
第2部 歴史教育における中世史像形成をめぐって
大学の歴史教育でなにを学ぶか―高校における社会科学習の発展として
現代における歴史教育の課題
高校における選択授業について―1977~78年度の実践を通じて
意欲をもった教師を育てるために―社会科教育法の1つの試み
日本中世史をどう教えるか
教育実習をどう考えるか―指導される側と指導する側の問題点
国家検定に合格した皇国史観―『新編日本史』における前近代史叙述
私の読んだ『新編日本史』、「中世」編を読んで
―南朝正統論の強調と民衆蔑視
戦前・戦中の教育と南北朝正閏論
おわりに…………………………………………………………………………中西望介