歴史としての身体 ヨーロッパ中世の深層を読む
- 定価
- 2,990円(本体 2,718円)
- 刊行
- 1992/04/01
- ISBN
- 4760107444
- 判型
- ページ数
- 272
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
ヨーロッパ中世世界に生きた人々の身体・感情表現を歴史の対象として捉え,100点余の図版を使用して探る。日本の歴史学研究にも影響を与え続けるアナール学派の最先端の方法を駆使して当時の人々の心象世界を解明。
目次
1 身体コミュニケーション 1 身振りのシンボリズム
2 ダンスのイメージ
3 スポーツの熱狂
4 衣服とモードの文化史
5 化粧と変装―悪魔の仕業か
2 身体に関する知・メタファー・迷信
1 ミクロコスモス=マクロコスモス
2 <聖なる>からだと<穢れた>からだ
3 医学と民間療法
4 清潔感と衛生管理
5 頭―魔力の居場所
6 心臓―愛と敬神の舞台
7 目・耳・鼻・口のメタファー
8 手足―聖なる力を伝える媒体
9 血と骨―生命の源と生命の回復
10 髪と髭―聖なる象徴か呪物
3 からだの<狂い>とこころの<狂い>
1 病気―罪の結果か受難の標か
2 狂気―悪魔憑きか神の使者か
3 <変身>と<畸形>への熱狂と恐怖
4 身体刑―神々への犠牲から理性の裁きへ
5 性的逸脱―「自然」に反する罪
4 感情表現の諸相
1 聖と俗の泣き笑い
2 嫉妬と羞恥
3 愛と悦びの発明
4 恐怖と苦悩―罪の悔悛と浄化
5 憤怒と憎愛のドラマ
6 声と表現によるメッセージ
5 5感の歴史
1 視覚―色彩と風景の抬頭
2 聴覚―日常生活における音
3 味覚―料理の味つけと食卓風景
4 嗅覚―聖なる芳香と地獄の悪臭
5 聴覚が伝える聖と穢
6 第6感―超自然界のメッセージ