柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

マクソーリーの素敵な酒場

1940年代ニューヨークの裏通りにうずまく、人びとの喜びと哀しみ。

定価
1,980円(本体 1,800円)
刊行
2017/02/24
ISBN
9784760147892
判型
四六判
ページ数
224

内容・目次

内容

雑誌〈ニューヨーカー〉随一の書き手といわれ、作家・常盤新平氏が絶賛した稀代の名文家、ジョゼフ・ミッチェル。1940年代ニューヨークの裏通りにうずまく、人びとの喜び、哀しみ、そして諦め。日々したたかに、しかし誇り高く生きる市井の人びとへまなざしを向ける。今なお色あせない、ジャーナリズムの傑作。


バワリーにある古い酒場の店主の父子。小さな映画館をひとりで切り盛りする女性。「教授」と呼ばれているグリニッチヴィレッジの放浪者。個人博物館を開き、持ち物の由緒を語る自称「船長」。長いひげを生やしたレディ。マンハッタンの天才児。セントラルパークの洞穴で寝起きする夫婦。世の中から汚い言葉を撲滅しようとする男。口の悪い、バーの店主。ビーフステーキには一家言ある精肉店の店主。そして、そこに集う街の人びと――。収録された作品は、すべて実在の人物に取材したルポルタージュ。ジョゼフ・ミッチェル作品集、刊行開始!


【著者紹介】


ジョゼフ・ミッチェル Joseph Mitchell


1908年、米国ノースカロライナ州生まれ。21歳の時にニューヨークへ出て、「ニューヨーク・ワールド」紙、「ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン」紙、「ニューヨーク・ワールド・テレグラム」紙の記者として勤める。1938年から「ニューヨーカー」誌のスタッフライターとなり、寡作ではあるが同誌の最も優れた書き手のひとりと謳われた。1996年歿。


【訳者紹介】


土屋晃(つちや・あきら)


1959年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。主な訳書にウィットマン『FBI美術捜査官 奪われた名画を追え』(柏書房)、キング『ジョイランド』、ディーヴァー『限界点』(ともに文藝春秋)、カッスラー&ケンプレコス『パンデミックを阻止せよ』(新潮社)、トイン『ザ・キー』(アルファポリス)、ラピドゥス『イージーマネー』(講談社)などがある。


目次

故郷のなつかしき家

メイジー

カモメ教授

頭に牛がぶつかって

レディ・オルガ

神童との夜

穴居人たち

罵らせない男

ある安酒場の蓋棺録

五ドルでたらふく


ジョゼフ・ミッチェルについて

著者より