柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

「招待所」という名の収容所 北朝鮮による拉致の真実

世界は拉致をどう見ているか。当事者の生の証言を引き出し、発端から現在までの実態を剔抉して浮かび上がった、拉致問題の真実。

定価
2,970円(本体 2,700円)
刊行
2017/08/24
ISBN
9784760148868
判型
四六判
ページ数
276

内容・目次

内容

最初の拉致から40年、被害者5人の返還から15年……
そこには、鉄条網と監視員に囲まれた「招待所」と呼ばれる地区があった!
いったい、日本人拉致事件とは何だったのか?
その全貌を世界に知らしめた、渾身のノンフィクション!


〈著者〉 ロバート・S・ボイントン
ニューヨーク大学教授。同大学アーサー・L・カーター・ジャーナリズム研究所で「ニュージャーナリズム」を中心に、ノンフィクション論を講じる。ジャーナリストとして『ニューヨーカー』、『アトランティック』、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』、『ネーション』、『ヴィレッジ・ヴォイス』などに寄稿。著書に、The New New Journalism (Vintage, 2005) がある。


〈訳者〉 山岡由美
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。出版社勤務を経て翻訳業に従事。訳書にスチュアート・D・ゴールドマン『ノモンハン1939』(みすず書房、2013)、ブルース・カミングス『朝鮮戦争論』(共訳、明石書店、2014)、アンドレイ・ランコフ 『北朝鮮の核心』(みすず書房、2015)、張彧?『鉄道への夢が日本人を作った』(朝日新聞出版、2015)、橋本明子『長い戦後』(みすず書房、2017)などがある。


目次

日本語版への序文プロローグ

第1章 招待所へ

第2章 明治――日本の近代化

第3章 北朝鮮での再会

第4章 日鮮「同祖」論

第5章 北朝鮮での生活

第6章 政策としての拉致

第7章 天皇裕仁から金日成へ

第8章 偽りの経歴

第9章 帰国事業――日本から北朝鮮へ

第10章 招待所の隣人

第11章 奪われた子供時代――横田めぐみと寺越武志

第12章 ピョンヤンのアメリカ人

第13章 大韓航空機爆破事件

第14章 金日成の「金の卵」

第15章 世にも怪奇な物語

第16章 偉大なる指導者は死し、民は飢える

第17章 ミスターXとの交渉

第18章 日朝首脳会談

第19章 帰国――北朝鮮から日本へ

第20章 滞在の「延長」

第21章 救う会

第22章 故国での暮らし

エピローグ