横溝正史ミステリ短篇コレクション3 刺青された男
日本探偵小説史上に燦然と輝く横溝正史。金田一耕助だけではない、多彩な魅力に溢れた短篇群を一望することのできるシリーズ第3弾。
- 定価
- 2,860円(本体 2,600円)
- 刊行
- 2018/02/23
- ISBN
- 9784760149063
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 448
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
探偵作家としての活動再開を飾る名作「探偵小説」「神楽太夫」、詩情と謎の要素が混然と融合し、胸をうつ佳品「靨」「消すな?燭」など、終戦後の漲る情熱を堪能できる、全19篇。
【著者紹介】
横溝正史(よこみぞ・せいし)
1902年生まれ、81年没。大正期より執筆活動を始め、雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後く『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞、以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など、金田一耕助を主人公とする傑作群で探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年には傑作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた。作品は以後も読み継がれ、新たな映像作品化も数多い。
【編者紹介】
日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。
*****《以下刊行予告》*****
◆2018年3月下旬刊行予定◆
『横溝正史ミステリ短篇コレクション4 誘蛾燈』
妖説血屋敷
面(マスク)
身替わり花婿
噴水のほとり
舌
三十の顔を持った男
風見鶏の下で
音頭流行
ある戦死
誘蛾燈
広告面の女
一週間
薔薇王
湖畔
幽霊騎手
孔雀屏風
湖泥(「シュピオ」掲載の「鬼火」結末部)
◎ほかに付録掲載予定
◆2018年4月下旬刊行予定◆
『横溝正史ミステリ短篇コレクション5 殺人暦』
富籤紳士
生首事件
幽霊嬢(ミス・ゆうれい)
寄せ木細工の家
舜吉の綱渡り
三本の毛髪
芙蓉屋敷の秘密
腕環
恐怖の映画
殺人暦
女王蜂
死の部屋
三通の手紙
九時の女
◎ほかに付録掲載予定
◆2018年5月下旬刊行予定◆
『横溝正史ミステリ短篇コレクション6 空?処女(うつせみおとめ)』
白い恋人
青い外套を着た女
クリスマスの酒場
花嫁富籤
仮面舞踏会
佝僂の樹
飾窓の中の姫君
覗機械倫敦綺譚
花火から出た話
物言わぬ鸚鵡の話
マスコット綺譚
恋慕猿
X夫人の肖像
八百八十番目の護謨の木
二千六百万年後
空?処女
玩具店の殺人
頸飾り綺譚
劉夫人の腕環
路傍の人
帰れるお類
いたずらな恋
上海氏の蒐集品
◎ほかに付録掲載予定
目次
神楽太夫
靨(えくぼ)
刺青された男
明治の殺人
?の首
かめれおん
探偵小説
花粉
アトリエの殺人
女写真師
ペルシャ猫を抱く女
消すな?燭
詰将棋
双生児は踊る
薔薇より薊へ
百面相芸人
泣虫小僧
建築家の死
生ける人形
付録① 一九四八年度の課題
付録② 探偵小説の花園
付録③ 無題(「鬼」1号より)
付録④ 当面の問題
付録⑤ だまされ電報
付録⑥ ピンチ・ヒッター
編者解説 日下三蔵