横溝正史ミステリ短篇コレクション4 誘蛾燈
戦前戦後を通じて、まさに八面六臂・縦横無尽の活躍ぶりを見せていた横溝正史の多彩な作品群。シリーズ第4弾!
- 定価
- 2,860円(本体 2,600円)
- 刊行
- 2018/03/22
- ISBN
- 9784760149070
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 432
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
短い中に横溝正史のエッセンスが凝縮された表題作、阿部鞠哉名義で書かれた幻想怪奇「舌」など全17篇。金田一耕助だけではない、作家の多彩な作風を味わえる傑作群!「鬼火」完結部を独立させた「湖泥」は単行本初収録。
【著者紹介】
横溝正史(よこみぞ・せいし)
1902年生まれ、81年没。大正期より執筆活動を始め、雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後く『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞、以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など、金田一耕助を主人公とする傑作群で探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年には傑作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた。作品は以後も読み継がれ、新たな映像作品化も数多い。
【編者紹介】
日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。
目次
妖説血屋敷
面(マスク)
身替り花婿
噴水のほとり
舌
三十の顔を持った男
風見鶏の下で
音頭流行
ある戦死
誘蛾燈
広告面の女
一週間
薔薇王
湖畔
幽霊騎手
孔雀屏風
湖泥
付録① 横溝正史小伝
付録② だまされ電報
付録③ 一九四八年度の課題
付録④ 探偵小説の花園
付録⑤ 無題(「鬼」創刊号より)
付録⑥ 当面の問題
付録⑦ ピンチ・ヒッター
編者解説 日下三蔵