子どもができて考えた、ワクチンと命のこと。
我が子への予防接種を迷う母が、最新医療や歴史、文学、神話などの観点からワクチンの重要性を問い直す。彼女が出した答えとは。
- 定価
- 1,870円(本体 1,700円)
- 刊行
- 2018/04/24
- ISBN
- 9784760149834
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 286
- ジャンル
- 芸術・芸能・実用
内容・目次
内容
ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグが「読むべき本」に選出!
ワクチン賛成派と否定派の声、医師たちの意見、ママ友や家族のアドバイス……。予防接種を巡る情報の洪水と初めての子育てに翻弄されながらも、母は息子のワクチン接種を決断する! 一児の母の視点から、歴史、医療、文学など多様な視点からワクチンの重要性と現状を検証したベストセラーエッセイ。
「この本は私たちに、個人の自立が幻想であること、だれもがみな相互依存のネットワークに組みこまれていることに気付かせる。これは単に、コミュニティを大事にしましょうという甘ったるい話ではない。輸血や臓器移植が現に稼働しているという厳然たる事実に基づいている。私たちは他者のおかげで生かされ、他者の命に責任を負っている」(ニューヨーク・タイムズより)
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《著者紹介》
ユーラ・ビス Eula Biss
ノンフィクション作家、エッセイスト、批評家。既刊書に、『The Balloonists』および『Notes from No Man’s Land』がある。後者は全米批評家協会賞を受賞。「ビリーバー」「ハーパーズ・マガジン」などにエッセイを寄稿した。ノースウェスタン大学でライティングを指導する。イリノイ州シカゴ在住。
《訳者紹介》
矢野真千子(やの・まちこ)
おもな訳書に『感染地図』『植物はそこまで知っている』『あなたの体は9割が細菌』『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』『イチョウ 奇跡の2億年史』『アートで見る医学の歴史』(いずれも河出書房新社)『迷惑な進化』『大腸菌』(いずれもNHK出版)など多数。
目次
1 親は子どもの運命を変えられるか2 赤ん坊とパンデミックが一緒にやってきた
3 ワクチンから連想するもの
4 あなたの健康はコミュニティの健康が決める
5 「あなたのような人が心配する必要はありません」
6 私たちには「菌」が必要だ
7 統計と恐怖心は一致しない
8 自然ならいいのか?
9 「あなたはどちら側に属するのですか?」
10 予防接種は民間療法だった
11 免疫の仕組みをどう説明するか
12 真夜中に緊急治療室に駆けこむ
13 女の医療史と科学不信
14 穢れてしまった、穢れてしまった
15 他人の血をもらい、人の手に触れられて生きる
16 戦争の中のワクチン
17 チメロサールを巡って
18 反ワクチンと反資本主義の混線
19 選択可能だからこそのジレンマ
20 ドクターボブの安易すぎるアイデア
21 こんなに幼い子に――多すぎる、早すぎる
22 「本物らしさ」の誘惑
23 免責と良心
24 人は純粋に「個人」として存在できるのか
25 予防接種規制の歴史
26 健康格差
27 情報複製の時代をどう生きるか
28 ウイルスよりもアレルギーが怖い
29 私たちはみな拡大家族である
30 庭を世話する