柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

初めて書籍を作った男 アルド・マヌーツィオの生涯

目次、イタリック体、カンマ、正誤表、ページ番号、序文、献辞、索引、文庫本……すべて、たった一人の人物によって発明された!

定価
2,640円(本体 2,400円)
刊行
2022/06/23
ISBN
9784760154609
判型
四六判
ページ数
268
ジャンル
総記・図書館

内容・目次

内容

私たちが普段読む本には、冒頭に目次序文献辞があり、ページ数が振ってあり、文章は句読点で句切られ、時折書体を変えて強調されている。巻末には索引がついていたり、時には正誤表が挟み込まれていたりもする。持ち歩いたり寝そべって読んだりするのに文庫本サイズはとても便利だし、書店に高く積まれたベストセラーには興味をそそられる。


実は、いま太字で強調したものすべては、今からおよそ500年前、たった一人の人物によって生み出されたものである。グーテンベルクによる活版印刷技術の発明からわずか半世紀後の自由都市ヴェネツィアを舞台に出版の世界に大変革を巻き起こし、現在も使われている書籍の体裁を発明した“出版界のミケランジェロ”ことアルド・マヌーツィオの激動の物語。


※本書は以下の日本語訳です。Alessandro Marzo Magno, L’INVENTORE DI LIBRI: Aldo Manuzio, Venezia e il suo tempo (Editori Laterza, 2020)


【目次】


第1章 アルドの遺産
第2章 人文主義の思想
第3章 出版人への道のり
第4章 アリストテレスとギリシャ古典文学
第5章 『ポリフィルス狂恋夢』、究極の美しさ
第6章 『デ・エトナ』と活字の誕生
第7章 ウェルギリウス、ペトラルカ、ベストセラーの誕生
第8章 ヘブライ語聖書
第9章 ベンボ『アーゾロの談論』とエラスムス『格言集』
第10章 敵と志願者
第11章 マヌーツィオと死の後継者
第12章 アルドの遺産
謝辞/訳者あとがき/参考文献/参照した一次資料/アルドの出版物リスト/索引


【著者紹介】
アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ Alessandro Marzo Magno
ヴェネツィア生まれ。ヴェネツィア大学でヴェネト史を専攻。週刊誌『ディアーリオ』の海外ニュース担当責任者として約十年間活躍した。おもな著書に『そのとき、本が生まれた』(柏書房)、『ゴンドラの文化史 運河をとおして見るヴェネツィア』(白水社)、Gli eroi e le eroine che salvarono i capolavori italiani saccheggiati da Napoleone e da Hitler(ナポレオンとヒトラーに略奪されたイタリア名画を救出した英雄たち)などがある。現在ミラノ在住。


【訳者紹介】
清水 由貴子(しみず・ゆきこ)
東京都生まれ。上智大学外国語学部卒。翻訳家。おもな訳書に、マルツォ・マーニョ『そのとき、本が生まれた』(柏書房)、セルヴェンティ、サバン『パスタの歴史』(原書房)、ダツィエーリ『パードレはそこにいる』(早川書房)、ホランド『食べる世界地図』(エクスナレッジ)、ヤング『ニール・ヤング回想』(河出書房新社)などがある。


目次

第1章 アルドの遺産第2章 人文主義の思想

第3章 出版人への道のり

第4章 アリストテレスとギリシャ古典文学

第5章 『ポリフィルス狂恋夢』、究極の美しさ

第6章 『デ・エトナ』と活字の誕生

第7章 ウェルギリウス、ペトラルカ、ベストセラーの誕生

第8章 ヘブライ語聖書

第9章 ベンボ『アーゾロの談論』とエラスムス『格言集』

第10章 敵と志願者

第11章 マヌーツィオと死の後継者

第12章 アルドの遺産

謝辞/訳者あとがき/参考文献/参照した一次資料/アルドの出版物リスト/索引