聖書英訳物語 市民革命を起こした一冊の本
ルターの逸話より面白い、欽定訳聖書作成の物語
- 定価
- 4,180円(本体 3,800円)
- 刊行
- 2003/12/01
- ISBN
- 4760124659
- 判型
- A5
- ページ数
- 350
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
近代民主主義の勃興に関わり、文学に影響を与え、米国誕生の表象にさえなっている…そんな一冊の本がある。この本とは<英語聖書>(欽定訳聖書)。“聖なる権威”についての疑問は教会改革を導き、英国において立憲政治を興したのである。
[英訳聖書によって]ひとたび自分たちの理解した知識に従って神の言葉を解釈するようになるや、人々は、宗教上と世俗上の双方における伝統的な権威というものに疑問を持ちはじめた。このことが教会内部に改革をもたらし、ひいてはイングランドにおける立憲政治の勃興と、王権神授説の終焉を導く結果となった。日常語の聖書はイングランドの君主の権力と教皇からの独立を支える柱として出発したのであるが、結局のところ、君主制そのものへの反抗の一因となり、またそれを正当化したのであった。