アメリカ合衆国 対日政策文書集成 第ⅩⅣ期 (全10巻) 日米外交防衛問題[1969年・沖縄編]
沖縄返還交渉のウラ側を解き明かす米国務省文書を集成
- 定価
- 275,000円(本体 250,000円)
- 刊行
- 2004/05/01
- ISBN
- 4760125221
- 判型
- A4
- ページ数
- 3,000
- ジャンル
- 資料集・史料集・地図
内容・目次
内容
【本資料集の特徴】
◆米国公文書館では、いったん公開された文書が再レヴューにかけられ、ふたたび未公開となったものも出始めている。もはや本シリーズでしか読めない貴重な文献も含まれている。
◆米国公文書館のこの時期の国務省文書は、複数の分類番号に属する文書の場合、オリジナル所蔵個所以外のフォルダーには冒頭ページのコピーしか残されていない。本シリーズでは、オリジナル所蔵個所にひとつひとつあたり一括文書も含めたすべての文書を収録し、さらに日付順に並べ直し詳細索引をつけるなど、米国公文書館で文書を閲覧する以上の利便性を確保した。
◆文書発行日付、発信元、発信先、会議参加者、内容、文書種類を記した総目次や会議録目次のほかに、文書発行日付、発信元人名・機関名、発信先人名・機関名、会議参加者、文書番号で検索可能。
◆未公開文書が一覧できるリストを添付。
1969年は11月の日米首脳会談を頂点とする沖縄返還交渉の大きな山場の年である。しかし、当の沖縄では、前年11月19日に起こったB-52戦略爆撃機爆発事故によって激震に見舞われていた。沖縄の革新諸派は、「いのちを守る県民共闘会議」を結成し、ゼネストを計画した。県労協に加えて全軍労もそれに参加することを決めたため、米民政府は警戒を強める。日本政府は、沖縄返還の本格交渉の開始を目前にしてB-52撤去も要求できず、微妙な立場に立たされる。結局、屋良朝苗主席が妥協するかたちでゼネストは回避されるが、その過程を明らかにするきわめて重要な資料が本書に含まれている。2・4ゼネストの回避によって復帰協内部の対立は深まり、反屋良派は徐々に急進化していった。この事件は、その後の沖縄の復帰運動にも大きく影響した。その他、「核抜き返還」がどのように演出されたかを明らかにする米国務省と大使館のやりとりなど歴史の暗部を解き明かす資料が収録されている。