新聞社会事業と人物評論 大正・昭和の風俗批評と社会探訪―村嶋歸之著作選集〈第5巻〉
天性のジャーナリストが遺した、都市風俗・大衆文化・労働運動の<生きた記録>が、いまよみがえる!
- 定価
- 6,380円(本体 5,800円)
- 刊行
- 2005/01/01
- ISBN
- 4760126163
- 判型
- A5変
- ページ数
- 516
- ジャンル
- 政治・経済・社会・教育・民族
内容・目次
内容
早稲田大学在学中から優れた文才を発揮した村嶋。彼が遺した膨大な記事・論評のなかから精選した、新聞社による社会事業関連記事と賀川豊彦、大宅壮一、南方熊楠、安部磯雄ら著名人の人物評を収録。略年譜を付した最終巻。
村嶋歸之(むらしま・よりゆき)略歴
1891年(明治24)奈良県生まれ。1914年(大正3)早稲田大学大学部・政治経済学科卒業。翌年大阪毎日新聞社に入社。経済部、内国通信部、社会部、調査部、学芸部などに在籍し活躍。1937年(昭和12)に退職。記者時代には「ドン底生活』『生活不安』「サボタージュ』「わが新開地』『歓楽の墓』「売淫論』『翼を失くした天使』『カフェー考現学』『歓楽の王宮カフェー』など、大阪・神戸をフィールドとして、当時流行のカフェーをはじめ、女給・女工問題、下層労働者、「不良少年少女」、盛り場、売買春問題、さらには新聞社主導の社会事業などについて、単行本をはじめ、多数の論文を精力的に発表している。また、賀川豊彦とは深い親交があり、賀川を世に送り出した人物としても有名である。大阪毎日新聞社退職後には、社団法人・白十字会(結核対策を主業務とする社会事業団体)の総主事に就任し、戦後、キリスト教主義の私立平和女学校(のち学校法人平和学園)を開校し、校長・学園長を歴任。1965年(昭和40)逝去。73歳。