柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

季刊 東北学 [第2期・第7号(2006春)] 特集〈廃村――少子高齢化時代を迎えて〉

過疎から廃村へ、都市の存立基盤がいま静かに崩れようとしている

定価
2,096円(本体 1,905円)
刊行
2006/05/01
ISBN
4760129448
判型
A5
ページ数
200

内容・目次

内容

農村なくして都会なし。その当たり前の理を忘れ、過疎・高齢化から廃村に至らんとする農村を見捨てていいのか。いま何が起こり、また起ころうとしているのかをリポートし、暮らしを生かす方策はないのかを考えるく廃村〉特集号。


目次

座談会:映像は村をどう記録するか     ――人々が生きる場と経験知を伝えるために

             姫田忠義・佐藤真・田口洋美


特集:廃村――少子高齢化時代を迎えて

  〈論考〉

 山村民俗の変容と現在           湯川洋司

 中山間地域の内発的発展

   ――地域再生のキーワードとしての「集落」

                      保母武彦

 雪国の中山間地域は住み継げるか

   ──季節居住と雪処理ボランティアへの取り組みを通して

                      沼野夏生

 秋田県の廃村と高度過疎集落の実態     佐藤晃之輔

 地図から消えた「むら」

   ――中国山地の過去・現在・未来    島津邦弘

 木地師の村のゆくえ            須藤護

 無人化する島

   ――オキシマ・臥蛇島の場合      稲垣尚友

 イタリアの街並みに見る空間構成

   ――廃墟となった街、保存と再生、都市の回廊空間に関する一考察

                      竹内裕二

   〈エッセイ〉

 映画と廃村                飯塚俊男

 学校を中心とした地域の活性化       中野昌俊

 砂漠のように考えてみた          香川浩


個別論考:アワの系譜から見たいくつもの日本 

       ――遺伝学的解析の現状    福永健二


巻頭エッセイ:生活労働、暮らしようを大切に

                      森 清


連載:

 内藤湖南への旅⑫

  学問全体への問い――支那目録学の世界  粕谷一希

 日本民間信仰史研究序説④

  巫医と仙薬――古代民間療法と信仰    谷川健一

 済州島の民俗⑦

  生業民俗論序説             高 光敏

                      (李 恵燕・訳)

 風土の旅人たち⑦

  岡本太郎/韓国、臍の緒としての(上)   赤坂憲雄

 鉄よ!⑪ 

  鉄よ! 領民皆兵論②――日本近代製鉄の父・大島高任

                      橋本克彦

 ラオス 山からの伝言⑦ 

  モンのお正月 その後           安井清子

 食べものはめぐる② 

  栄養と寛容                ぱくきょんみ


東北学の窓:

 平成大合併と「郷土/ふるさと」のゆくえ(時評)

                      中村生雄

 文化人類学的芸能研究のすすめ(書評)    菊池和博


口絵:グレートジャーニー[人と文化の間⑦]

   チベット、ヒマラヤのヤク       関根吉晴


読者から:いわゆる「最上っ子・最上婆」に関して

                      (芦原敏夫)


    執筆者一覧

    編集後記

    東北文化研究会からのお知らせ・