歴史としての音
- 定価
- 2,990円(本体 2,718円)
- 刊行
- 1993/06/01
- ISBN
- 4760109943
- 判型
- ページ数
- 256
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
中近世ヨーロッパの異貌を描く新しい歴史叙述への挑戦。楽譜・絵画・文献などに残されている音・音楽史料を歴史を映し出す鏡としてとらえ,それをもとに当時の社会と人々の意識・生活を解明。掲載図版100点余。
目次
序章 音のイメージとストーリー第1章 楽譜―音の記譜法
象徴としての楽譜
記譜法と音楽写本―西欧中世で音楽はどう記録されたか
黒と白のドラマトゥルギー
第2章 楽器のシンボリズム
楽器のヒエラルキー
楽器のパフォーマンス
バグパイプ論-民衆文化と音楽の1500年の変容
第3章 「音楽家」とは誰なのか―「賤民」芸人と芸術家の狭間で
高き歌人と低き芸人―12世紀、宮廷歌人の時代
音の担い手たちの真相
第4章 音のドラマトゥルギー―祝宴とプロセッションの音世界
祭りの中世
宴会というドラマ
ブルゴーニュ公フィリップ・ル・ポンの「雉の祝宴」
プロセッションのドラマトゥルギー
第5章 流行としての音楽―ポピュラー・ミュージックの歴史
中世のポピュラー・ミュージック
市民のヒットチャート
第6章 つくる文化・売る文化・きく文化―音と音楽の近代化と神話化
音楽の産業革命
音を操る者―売る音楽文化の誕生
きく文化の18世紀
第7章 音の異能性―歴史のなかの音のイメージ戦略
音の路上観察学―中近世の昔イメージ
人間・音楽・自然―食と病いへの音の利用
音の異能性
古楽器の系譜
文献目録
主要人名・作品作品