近代日本の他者像と自画像
「日本」や「日本人」はどのように画定されてきたのか?
- 定価
- 3,080円(本体 2,800円)
- 刊行
- 2001/05/01
- ISBN
- 4760120599
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 340
- ジャンル
- 歴史・地理
内容・目次
内容
民族・民俗・考古・近代史など異分野の研究者10名の共同研究によって明かされる、近代日本の「他者」と「自己」の認識史。対象と視線において「国家の次元」を導入し、内における地方創出と国民形成、外における植民地域の創出と国家形成が、どのように「日本人」にとっての「他者」あるいは「自己」を認識・画定させたのかを解明する。
目次
序論 (篠原徹:国立歴史民俗博物館教授)第1部 植民地という表象
金関丈夫と『民俗台湾』―民俗調査と優生政策(小熊英二:慶応大学助教授)
アイヌ「滅亡」論の諸相と近代日本(木名瀬高嗣:東京大学大学院博士課程)
〈土人〉論―「土人」イメージの形成と展開(中村淳:東京大学大学院助手)
第2部 国民国家の内と外
陵墓の近代―皇霊と皇室財産の形成を論点に(鄕木博志:京都大学助教授)
鳥居龍蔵・千島アイヌ・考古学(宇田川洋:東京大学教授)
南洋に渡った壮士・森小弁―「南洋群島」以前の日本・ミクロネシア交流史の一段面(小松和彦:国際日本文化センター教授)
第3部 民俗学・民族学の他者
日本における近代人類学の形成と発展(清水昭俊:一橋大学教授)
「民族」の認識と日本民俗学の形成―柳田国男の「自民族」理解の推移(岩本通弥:東京大学助教授)
「日本民俗学」から多文化主義民俗学へ(島村恭則:国立歴史民俗博物館助手)