怪談未満
怪談とまではいかないけれど、今もわからないままのこと、ずっと腑に落ちずにいること、少しゾッとしたときのこと。そんな27篇。
- 定価
- 1,650円(本体 1,500円)
- 刊行
- 2022/07/22
- ISBN
- 9784760154623
- 判型
- B6変
- ページ数
- 176
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
■かいだんみまん【怪談未満】
怪談とまではいかないけれど、今もわからないままのこと、
ずっと腑に落ちずにいること、少しゾッとしたときのこと。
■あらすじ
冷蔵庫と収納棚との隙間にいる〈なにか〉、
メールの文面から生まれたもう一人のKさん、
国内線のスープと結びつく祖母の死の記憶、
そして、私の中に初めて〈人間〉が宿った日――
〈日常の不気味〉と〈産むことの不思議〉をテーマに、
なんとも腑に落ちない話ばかりを集めた27篇のイラスト・エッセイ。
数多くの装画やグッズデザインなどを手掛けるイラストレーターであり、
エッセイストとしても評価される三好愛の日常的非日常な世界へご招待。
“自分の中に自分以外のなにかがあり、自分の意志とは関係なく変化していく過程は、とても不思議なもので、その不思議さに、妊娠中はずっと振り回されながらも、魅了されていました。出してしまえば、それはただただかわいい人間だったわけですが、なにが入っているのか直接見たりさわったりできない出産までの約九カ月間は、内部から自分の体が乗っ取られ、じわじわと自由を奪われていくような、奇妙な夢を見ているみたいな、忘れがたい時間でした。”(「なにかいる」より)
■もくじ
第一部 日常の不気味
モフっとしている
あえぎ声の輪郭は
幽霊の手
お母さんじゃないもの
ランドセルの不思議
言葉で伝えるときのこと
恐怖のエレベーター
妖怪! ギャラリーおじさん
ポータブル神様
私たち劇場
Kさんがもう一人
なりすましの走馬灯
トイレの先生
死ぬこととあたたかなスープ
においのいきどまり
忘れてしまう
人と家電と死番虫
第二部 産むことの不思議
なにかいる
名前と離れて
松重豊が憎い
怪しい戌の日
胎盤のもくろみ
赤ちゃんがループする
ミルクの雪山
がんばれがこわい
人間から人間が出てくること
もやもやのゆくえ
【著者プロフィール】
三好愛〈みよし・あい〉
イラストレーター。東京都在住。装画と挿絵を数多く手がける。主な仕事に伊藤亜紗『どもる体』、藤野可織『私は幽霊を見ない』、川上弘美『某』、高橋源一郎『誰にも相談できません』、宮部みゆき『魂手形 三島屋変調百物語七之続』。クリープハイプのツアーグッズなども手がける。初の著書『ざらざらをさわる』(晶文社)は「キノベス!2021」15位にランクイン。
目次
第一部 日常の不気味モフっとしている
あえぎ声の輪郭は
幽霊の手
お母さんじゃないもの
ランドセルの不思議
言葉で伝えるときのこと
恐怖のエレベーター
妖怪! ギャラリーおじさん
ポータブル神様
私たち劇場
Kさんがもう一人
なりすましの走馬灯
トイレの先生
死ぬこととあたたかなスープ
においのいきどまり
忘れてしまう
人と家電と死番虫
第二部 産むことの不思議
なにかいる
名前と離れて
松重豊が憎い
怪しい戌の日
胎盤のもくろみ
赤ちゃんがループする
ミルクの雪山
がんばれがこわい
人間から人間が出てくること
もやもやのゆくえ