柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

横溝正史少年小説コレクション1 怪獣男爵

異形の怪人、迷宮探検、少年探偵……子どもたちを熱狂させた冒険と推理満載、もう一つの横溝ワールド。待ちに待たれた完全版で復刻!

定価
3,080円(本体 2,800円)
刊行
2021/06/25
ISBN
9784760153848
判型
四六判
ページ数
496

内容・目次

内容


 没後40年、いまなお読者を魅了してやまない横溝正史。その横溝正史の、大人向け探偵小説以上に波乱に富む横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリーズがついに登場。

 おなじみの名探偵・金田一耕助をはじめ、由利麟太郎、三津木俊助、探偵小僧・御子柴進といった〈横溝正史オールスターキャスト〉が縦横無尽の活躍を見せる! 
 角川文庫など従来版では改変が多くオリジナル版での刊行が待たれていた作品から、横溝正史のストーリーテラーとしてのもう一つの側面を見せる海洋冒険ものにいたるまで、刊行時の雰囲気を伝える挿絵を多数収録して完全復刻。一般のミステリファンにとってはもちろんのこと、マニアにとっても新鮮な横溝体験が待ち受ける! 


シリーズの開幕を飾るのは怪獣男爵――ゴリラの身体と天才科学者の頭脳を併せ持つ稀代の大犯罪者である。その異形の怪人を小山田慎吾博士が迎え撃つ表題作に始まり、ご存じ名探偵・金田一耕助との死闘を描く『大迷宮』『黄金の指紋』へと続く〈怪獣男爵〉三部作を一挙収録。


【著者紹介】 
横溝正史(よこみぞ・せいし)
1902年生まれ、81年没。大正期より執筆活動を始め、雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞、以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など、金田一耕助を主人公とする傑作群で探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年には傑作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた。作品は以後も読み継がれ、新たな映像作品化も数多い。


【編者紹介】 
日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』『皆川博子長篇推理コレクション』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。


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目次

怪獣男爵大迷宮

黄金の指紋


巻末資料

『大迷宮』(1952年版)あとがき

『大迷宮』(1952年版)カバーそで文

『日本少年少女名作全集14』まえがき

『少年少女名探偵金田一耕助シリーズ』まえがき

角川スニーカー文庫版解説 新井素子