柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

虹色球団 日拓ホームフライヤーズの10カ月

張本が打ち、大下が守り、新美が投げた…東映から日本ハムへの「懸け橋」として、球界に一瞬浮かんで消えたレインボーチームの肖像。

定価
1,980円(本体 1,800円)
刊行
2019/03/08
ISBN
9784760150724
判型
四六判
ページ数
256

内容・目次

内容

 1973年、リーグ消滅の危機も囁かれていたパ・リーグに、新たなる球団が誕生した。経営不振にあえぐ東映フライヤーズを買収した日拓ホームフライヤーズだ。
 張本勲、大杉勝男、大下剛史、金田留広、高橋直樹、新人の新美敏……個性派プレイヤーを擁するチームと、「七色のユニフォーム」など球界に新風を吹き込むべくさまざまなアイディアとともに乗り込んできた西村オーナー。だが、その熱い想いとは裏腹にチームは迷走を続け、やがて…。
 それは時代の「あだ花」だったのか、はたまた現在へと続く「懸け橋」だったのか?――映画産業の衰退・沸騰する土地ブームなど当時の世相を背景に、わずか10か月で儚く消えた新規参入球団の奮闘をヴィヴィッドに描出するスポーツドキュメント!


【著者紹介】
長谷川晶一(はせがわ・しょういち)
1970年生まれ。早稲田大学商学部卒業。出版社勤務を経て2003年にノンフィクション作家として独立、野球・格闘技・芸能を中心に幅広く取材・執筆活動を続けている。著書に『ダンス・ラブ☆グランプリ』『夏を赦す』『プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた!』『2009年6月13日からの三沢光晴』『オレたちのプロ野球ニュース 野球報道に革命を起こした者たち』『幸運な男――伊藤智仁 悲運のエースの幸福な人生』『96敗――東京ヤクルトスワローズ~それでも見える、希望の光』『1999年の松坂大輔 歴史を刻んだ男たち』『女の子だって、野球はできる! 「好き」を続ける女性たち』『プロ野球バカ本 まったく役に立たないブックレビュー!』など多数。本書は『最弱球団 高橋ユニオンズ青春記』『極貧球団 波瀾の福岡ライオンズ』に続く、〈消滅球団三部作〉の掉尾を飾る完結編である。


目次

序 章 映画『仁義なき戦い』と東映フライヤーズ第一章 揺らぐ東映フライヤーズ――一九七二年秋

第二章 日本を拓く――風雲児・西村昭孝

第三章 日拓ホームフライヤーズ誕生――一九七三年初春

第四章 新生フライヤーズ、波乱の船出

第五章 強心臓ルーキー・新美敏の奮闘

第六章 西村オーナーの方針転換――田宮監督解任

第七章 七色のユニフォーム

第八章 再びの身売り騒動――そして、あっけない終焉

終 章 それぞれの、その後

あとがき 虹色球団――消滅球団をめぐる旅


日拓ホームフライヤーズ全所属選手成績

『虹色球団』関連年表

日拓ホームフライヤーズ全試合記録

一九七三年度パ・リーグ順位表